自分の一番好きなことは、
仕事にしないほうがいいと思っていた。
なぜかというと、
仕事で嫌なことがあったとき、
好きなことも一緒に嫌になってしまうからだ。
そんなふうに考えていた。
意義のない仕事なんてそうそうない。
ないならそれはなくなっていいことだ。
仕事だから、お金になるからと割り切れば、
多少、辛いことでもできる。
仕事でなければ絶対やらないようなことも、
経験できる。知らなかった価値観など発見がある。
勉強になるし、お金がもらえる。
それはそれでよかった。
けど、今は若干好きなことをやっている。
体感的に、仕事してる時間というのは、
私が思った以上に長かったのだ。
たとえ同じように人を喜ばせる、
助けることだったとしても、
それが、自分の好きなことか、
割り切って無の状態でやっているかで、
自分のメンタルが変わってくる。
そもそも毎日出社という習慣が向いてない。
しまいにメンタルブレイクして、
しばらく立ち直れなかった。
なんだか役に立たなそうだけど、
コードいじるなり、素材を作るなり、
絵を描くなり、そういうこと自体が、
嫌いになることはない。
おまじないみたいな文字の羅列で、
図形が現われたり、変化したり、
意図したように動作をするとか、
初歩的な結果が今でもたまらなく面白い。
おまじないの意味がわかっていく感覚も好きだ。
絵を描くことだって、
青に黄色味を重ねたら緑っぽくなる、
みたいなところが、原理はよくわからないけど、
未だに不思議で面白い。
嫌いなこと、苦手なことをやって、
人を喜ばせようとしても、
いまいちな成果しか出せない。
いいときもあるけど、つまらない。
もっというと辛い、苦しい。
愚痴ばかり出る。それでは続かない。
決定的な転機があったわけじゃない。
ただ、あんなに「好き=仕事」を否定してたのに、
なんで結局、やりたいことやってんだろうなあ。
と、立ち止まって考えてみたら、
そういう考えが出てきた。
好きなことで失敗するのが、
怖かったから逃げていたのだろう。
それしかないのに、そこに欠陥がある。
才能がないという事実を突きつけられる。
苦手なことは、苦手だからできなくて仕方ない、
と、言い訳ができる。
でも、興味は作る方へしか向いていなかった。
あれだけ仕事ができないと嘆いていた自分が、
意外と感心されたり、喜ばれたりしている。
まだまだ駆け出しだから、見えてないこともある。
毎日言われなくてもやりたいことが、
自分の本質なのだ。
多少できなくても、つまづいても、
世界で一番の才能じゃなくても、
ただ性に合ってるとは思う。
「気づいたらそれで食ってた」、
みたいな感じには憧れるけど、
私は紆余曲折あった。
今週もどうかご無事で。